「マジックタルトタタン」
"タルトタタン"お聞きになったことがありますか?
昨年あたりから、「タルトタタン」が洋菓子界に席巻しはじめてきたように思えます。

【タルトタタンの由来】
フランスでタタン姉妹がお菓子を作ろうとしたとき、本来はパイやタルト生地の上にりんごを並べて砂糖をまぶして焼いて作るはずが、タルト生地を敷くのを忘れたので、後で上からかぶせ、焼きあがってからひっくり返して仕上げたところ、とてもおいしかったのでそれからそう作るようになったといわれています。私がつくるタルトタタンには、さらに「マジック」と付けました。さあ、なにがマジックなのか、残念ながら「種あかし」はできませんが、一度ぜひお試しくださいませ。

【りんごのこだわり】
私は、りんごの中では「紅玉」がダイスキです。酸味の強いみずみずしい紅玉を口に入れたときの、シャキッ、カシュッ、パシュっとした食感、そしてしたたる果汁を口にふくんだとき、いつも自然の豊かな恵みを独り占めしたような幸せを感じます。紅玉はお菓子にうってつけです。が、採れる期間は短く、なぜか以前はあまり大事にされていないようでした。今でも甘みの強いりんごや蜜入りのものがもてはやされています。

私が作るタルトタタンの紅玉は、長野県上伊那郡中川村葛島柳沢の「富永農園」から届きます。秋に収穫された紅玉を春までもたせるのはたいへんです。
4年前、コーヒーの世界では神様のような「バッハ」の田口文子さんにご紹介いただいてからです。

富永さんに「送ってください」と電話すると、なんと籾殻入りで届き、まず、それに感動しました。息子たちもビックリです。

私は子供の頃、「りんご箱」の中には籾殻がはいっていましたが、それを懐かしく思い出しました。

【お召し上がり方】
■1タルトタタンは、召し上がる分だけカットして、
■2電子レンジやオーブンなどで温めてください。
■3そして、ぜひ、バニラアイスと一緒にどうぞ。
温かいタルトとアイスの冷たいさとが、口の中で絶妙なハーモニーをかなでます。

タルトタタンをお店で見かけたりするたび、買ってきて試食していますが、なぜか、中途半端に甘ったるいものが多いように思います。おそらく、使っているりんごの種類が違うからだと思いますが、りんご本来の味が感じられないものも多いような気がします。

私のタルトタタンは、これでもかと言いたくなるくらい?思いっきりカラメルを強く していますので、甘いものが苦手な方や、大人の男性にも喜ばれています。タルトを作っているとき、自分でもどうしてなのか分かりませんが、ものっすごく幸 せなひとときです。りんごの皮をむいているときですら、単純きわまりない作業なのに、また不思議なことには、何回焼いても朝だろうと夜中だろうと厭きません。すでに何百台も作りました。お砂糖がしっかりしたカラメルになるところが好きですが、そんな私を息子は「黒魔女」とよんでいます。

私のささやかな自慢ですが、あるフランス人に、「パリのどこのタタンよりもアツコ のタタンがおいしい」といわしめたタタンです。なぜマジックと名づけたか・・・。 それは、ヒ・ミ・ツです。だって、仕掛けが分かったら、マジックでなくなってしまいますから・・・。ウフフ・・・。